2009/01/26
さぁて
ちょっと今回は嗜好を変えて・・・。

オペラ

私のオペラの出会いは
たぶん
NHKで放送された
メトロポリタンオペラの
ヴェルディ「運命の力」
ジェームス・レヴァイン指揮。
それまでは
主に交響曲を主体に
オーケストラばかり聴いていたと思います。
このDVDに関しては過去にも書きました。
http://blogs.yahoo.co.jp/magamonabe/2806601.html
たぶん’86年頃。
それから「椿姫」@クライバーを買い
「運命の力」は秋葉原まではるばる出向き
輸入盤のガルデッリ指揮のレコードを買った。
カルロ・ベルゴンツィがとてもすばらしく
その後彼の来日公演は私のこれまで聞いた
演奏会でもベスト10に入るものである。
この頃はオペラを特集した雑誌と
名曲解説全集くらいが
オペラの指南役で・・・。
対訳などかなりの値段で買った記憶がある。

しばらくはイタリアオペラを中心に聴いていたのだが
これまた音楽界をあっと言わせる大事件が起こった!!

そう!
ベルリン・ドイツ・オペラによる
ワーグナー「ニーベルングの指輪」
全曲上演。日本初演!!!

「リング」は
序夜付きも3部作
というかオペラ4つで一つの作品となっている

序夜「ラインの黄金」
第一日「ワルキューレ」
第二日「ジークフリート」
第三日「神々の黄昏」

ラインの黄金が一幕で二時間半くらいな他は
みな三幕で三時間半から四時間半かかる。
休憩など入れると16時に始まっても
終わるのは22時過ぎ
ひとつづつをとっても大作である。
これを一気に
日本で上演するなど
本当に当時大事件であった。
これは確か’87年。
高校一年の秋だ。
私は何が何でも聞きたいと思った。
ワーグナーのオペラなどまともに
全部聞いた事など無かったくせに・・・。

私は勉強をはじめた。
高校生の私に「リング」のレコードを
揃えるお金など無い。

高校の図書館にある
名曲解説全集を借り
そこにある楽譜をピアノで弾きながら
解説やストーリーを合わせて
自分で想像しながら・・・作曲しながら!?
きっとこんな感じだろうと・・・

そして私は神奈川県民ホールに
発売前日の夜に並んだ。
確かその当時の一番安い席が
7,000円
次が9,000円。
神奈川県民ホールの3階の
最後列。
一列前になると2,000円アップ・・・。
ほとんどが9,000円の席だっただろうか?
でも、四回分しっかり買う事ができた。

その当時は
徹夜で並ぶのに
世話人みたいのがいて
ずっと並んでいなくてもよく
夜と朝一と点呼の時間があって
その間は帰っても大丈夫であった。

ゲッツ・フリードリヒの舞台は
トンネルが二つに分かれた
とても斬新でかつ
分かり易い舞台であった。
当時はまだ字幕などは出なかった。

歌手もものすごい顔ぶれであった。

ルネ・コロ
ヒルデガルト・ベーレンス
マッティ・サルミネン
その他もろもろ
特に私はサルミネンが印象的でした。

ともかくあの場に居れた事は
かなり自慢です!!

まぁ
それはともかくとして。

すっかりこれを機に
私はワグネリアンとなった。

年末のバイロイトでの演奏は
必ず欠かさずに聞くようになったし
日本ワーグナー協会にも入り
タンホイザー以降のスコアはほとんど持っている。
「タンホイザー」
「ラインの黄金」
「ワルキューレ」
「ジークフリート」
「神々の黄昏」
「トリスタンとイゾルデ」
「パルジファル」

・・・
「ローエングリン」と
「マイスタージンガー」がないなぁ・・・

中でも特にはまったのは
「神々の黄昏」と「トリスタン」でしょうか。

いや、ずば抜けて「トリスタン」ですねぇ。
リストの編曲した「愛の死」なんて
意地でも弾いてやる!!
ってなもんで高校三年の卒業する時に
弾きましたから・・・。

このワーグナーの作曲技法なんて
私にとって非常に影響を受けたのではないかと
思います。
その後、R.シュトラウスから
ショスタコーヴィチへと進んでいく
私のオペラ遍歴の後半はまた
いずれ書くとして、
私のオペラの基本はこの
ワーグナーにあるのです。

ベートーヴェンの九番「合唱付き」
を聞く時に、
どんなストーリーで何を言っているのか
ってあまり気にしないと思います。
そんな感覚でワーグナーって聞けるんですよねぇ。
私には。。。

いや、確かに
モーツアルトや
他のイタリアオペラの作曲家も
メロディーを聴いていれば別に
歌詞の内容がどうとか・・・
十分楽しめるのだが
イタリアオペラは「歌」
なのに対し
ワーグナーは「交響曲」なのだ。
そんな、ワグネリアンな高校生は
自分でも歌ってみたくなる・・・
どっかに・・・
・・・
つづく・・・

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