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2007/08/15

シューマン作曲「詩人の恋」
Dichterliebe
ハイネの詩に付けられた16曲からなる
歌曲集「詩人の恋」の第3曲。

"Die Rose,die Lilie,die Taube,die Sonne"
「ばらも、百合も、鳩も、太陽も」

Die Rose, die Lilie, die Taube, die Sonne
Die liebt’ ich einst alle in Liebeswonne
Ich lieb sie nicht mehr, ich liebe alleine
Die Kleine, die Feine, die Reine, die Eine,
Sie selber, aller Liebe Wonne,
Ist Rose und Lilie und Taube und Sonne.

ばらも、百合も、鳩も、太陽も
かつて私は愛の喜びであった。
私はもはやそれらを愛さない、私が愛するのはただ
かわいくて、すてきで、清らかな、ただ一人だけ
それら自身、すべての愛の喜び
それはばらと百合と鳩と太陽

曲の中ではこの部分を繰り返している。
Ich liebe alleine
Die Kleine, die Feine, die Reine, die Eine,

上手く訳せない・・・

(誰か教えてくれ・・・)

まぁ要するに今まで好きだったもの
(ばら・ゆり・鳩・太陽)は
今はもうどうでもよく
たったひとりの人がそれに代わった。

でも彼女自身・愛の喜びというものは
ばら・ゆり・鳩・太陽
なんだという詩。

たったひとりの人がいれば
他に何もいらない。

そんな愛の喜びに溢れている詩にたいし
わずか30秒程で一瞬にして歌い終わる3曲目。
一瞬にして通り過ぎる。

私にはどうしてもこの曲が
冷めた目で
滑稽な程、冷静に
ある意味馬鹿にしたような・・・
非現実的な「愛」ととらえて

軽く吹き去る風のように
シューマンが通り過ぎたように
思えて仕方がない

scherzoといった感じだろうか?

曲はこれも簡単な2部形式
A (a,a)B(b,c) コーダ(a’)
しかしここには非常に緻密に組み込まれた
作曲の教科書のような見事な構成がちりばめられている。

・・・と言う訳で!?
つづく・・・

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