2007/05/11

R・ヴァーグナー「ニュルンベルクのマイスタージンガー」
これは、もちろん!?カラヤン&ルネ・コロ。
1970年の録音だったんだぁ・・・。
しかもドレスデン・シュターツカペレだったんだ!
やはりこの前奏曲の響きはドレスデンならではの
豊というか柔らかというか・・・
特に金管のふくよかさは木管のよう!?

ヴァルキューレとローエングリンを
カラヤン&ヴァーグナーで持っているが
全然違う雰囲気だったのはこのためだったんだ。
特にヴァルキューレは金管の粗さが目立つ。
意図的に野生っぽくやってるのかも知れないが
激しく冷たい印象。
まぁきょくの内容が全然違うんで。

このマイスタージンガー@カラヤン。
ドレスデンの弦も素晴らしい。
前奏曲から明快で歯切れよく
カラヤンがぐいぐい持って行く緊張感を
力強く表していると共に
絶品なのは3幕の前奏曲。
静かな息の長い長いフレーズを
少なめのヴィブラートで静かに歌い上げていく。
ホルンも何とも美しい。
静かに穏やかな朝を迎え
流れるように3幕へ入っていく。
もっともっと聴いていたくなってしまうような
美しい前奏曲。

そしてルネ・コロ。
私が生で聴いたのは
'87年頃?のベルリン・ドイツ・オペラでの
「ニーベルンの指輪」で
「ジークフリート」と「神々の黄昏」で
ジークフリートを歌ったとき。
そしてベルリン国立歌劇場?かどこか・・・?
'90年前後にギネス・ジョーンズとの
「トリスタンとイゾルデ」
そして東京芸術劇場でオーケストラと
リサイタルをしたのはあれは何年だろう?

ルネ・コロの声は
ヴィントガッセンのような輝かしいツヤのある
突き抜けるような力強いヘルデン・テノール
と言う感じの声とは少し一線を画し
力強い中にもとても柔らかいものを持ち合わせる
音色であると思う。
特に晩年!?はその柔らかい表現を
よく聞いたと思う。
特にトリスタンなどは
二重唱の場面でとても静かな
息を抜く歌い方が印象的だった。

しかしこの「マイスタージンガー」では
若々しい絶頂期の力強い声が聞ける。
かなりスカっとする歌です。

それにしても3幕で「朝はバラ色に輝いて」
っての2回も歌うんだよなぁ・・・。
大変だ・・・。
そこの所の弦もとても美しいんです。

とにかくこのカラヤン&ドレスデン&コロの
マイスタージンガー。
静かな弦の響きから
ソリスト、大合唱&大オーケストラまで
すべてを兼ね備えた充実の演奏です。

どちらかというとヴァーグナーの中でも
「トリスタン」や「リング」「パルジファル」
が好きな私は「マイスタージンガー」は
後回しなのですが、この演奏はかなり
よく聞く一枚・・・四枚です。。。

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