2008/12/21

結婚式での仕事がある。

神殿で演奏する訳だが
隣にチャペルがあって
その音が聞こえてくる時がある。

今日聞こえてきたのは
ブラームスが
「ハイドンの主題による変奏曲」
として取り上げた
ハイドンの「聖アントニウスのコラール」?

ミーファミミ,ファーミー,レードー,レーミファレミド,ミーレ

ってやつ・・・。(何調かわからないけど)

そしてそのあと
R.ワーグナー作曲
楽劇「ローエングリン」
から3幕の結婚行進曲。
あの有名なヤツです。

ファーシッシシー♭
ファードッラシー♭

ってやつ・・・。

普通の人は
これを結婚式の歌だと思っていて
ワーグナー作曲の楽劇がどうの
「ローエングリン」がどうの
エルザがどうのなんてことは
全く知りもしないであろう。

でも
ワグネリアンの私としては
どうしてもこの結婚行進曲は
悲劇の入り口の前触れの曲であり
むしろこの「婚礼の合唱」を
苦悩の面持ちで聞く
エルザの姿を連想し
結婚式の入場の音楽として
演奏することに違和感を覚えて
仕方がないのである。

ここで
ローエングリンにのあらすじについて
述べるつもりはないが、

禁断の質問
「夫・ローエングリンの素性を尋ねてはならぬ」
という事を悪だくみするオルトルートの策略にのり
破りってしまう。

エルザのローエングリンへの
疑惑の心は次第に増していき
晴れやかな結婚式の場でも
その感情は抑えきれず
ついには禁断の問いをしてしまう。

そんな悲劇へとまっすぐ進む
入り口の音楽であり
美しければ美しいほど
私には悲劇の音楽であり
こんなところで
演奏しなくても・・・
と思ってしまうのである。

いやはや・・・
皆さん
ローエングリンの全曲を聴きましょう!!

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