通訳無しでどこかで演奏するなんて
絶対無理
とかずっと思っていたのですが、
ドイツ語ならワーグナーはじめ
ドイツオペラが大好きなので
勉強する気にもなる。
って事で再びドイツ語を勉強し始めました。
(同じ理由でセンター試験もドイツ語でした。。。)
文化交流使になれるかもという話をもらえたのでした。
文化庁の奨学金は45才までなのでもうあまり時間が無いし
この歳になって仕事を置いていくというのものなかなか厳しいし
DAADというドイツのレジデンス制度もあるのでそれを応募しようかな
とかいろいろ見ているうちに文化交流使なんてあるんだって思っていました。
でもそれは応募とかできなくてどのように決まっているのか謎でした。
こういうので行ければ一番良いんだけどなぁと何となく思っていた時の
話でした。
それからも紆余曲曲曲曲折
でもそんな事に負けている暇はないのです。
昨年の9月からはゲーテインスティテゥートと言う
ドイツ語の語学学校のようなところに通い、
二十歳そこそこの音大生にあまりにできなく呆れられながらも
ここわからない~とかいいながら教えてもらったり
それはそれは楽しい時間でした。
勉強は私にとってはいつでも楽しいひとときです。
(テストのための勉強には興味ないけど)
さて、
Rostockの16日
ロストック音楽演劇大学。
連れて行かれた先はOrgelsaal.
800年前に立てられた建物のかなりいい感じな広い部屋。
こんなところで演奏出来るんだ~とワクワクしてきました。
朝からワークショップ
2時からって聞いていたのに
何で11時のも入っているんだろう?
そして1時間半くらいたどたどしいドイツ語でワークショップをして・・・もう汗だく、冷や汗もん。
ワークショップ後に本格的に練習開始。
とにかく練習したかった。
だってあまりにも練習不足だから。
どんな響きがするのか楽しみだったのでワクワクしてました。
そして吹いてみてびっくり。
残響はめちゃくちゃ長いしものすごくよく響く。
自分の音がいつもの5倍くらいになったような。
ほんの小さな音でも良く聞こえるし、
息の音を使う曲もあるんだけどそれも良く鳴っていく。
あぁ、作曲家はこういう事を考えていたのかなぁなんてふと思ったりする。
1時間くらいしか時間はなかったけど充分練習した感じです。
(だってここで練習すると間違えないし上手く吹けるんだもん)
そしてワークショップ2回目は14時~。
武満徹の「ディスタンス」を聞いた事があるという人が話しかけてきました。
とても気に入ったようで12月頃に一緒にやろうという事になりました。
そしてまた練習。
一度ホテルに帰り荷物を取りがてら近くのパン屋さんでパンを買って遅い昼食。
それにしても20時のコンサートなんだけど
19時になっても19時半になっても誰も来ない。
しょうがないから自分でセッティングして着替えて準備して。
打合せもないし、ひとつの大きな部屋で舞台の袖とかないから
隅っこに準備の場所を作り勝手に終わったらそこへ戻るようにスペースを作る。
そんな事をしている間に、お客さん入場。
こんにちはとか言いながら。
まぁそんなもんでしょう。
でも、話ながらの演奏は嫌だったのでSellingさんに司会を頼み
私は普通のコンサート形式で演奏するだけにしてもらいました。
ロストックでのプログラムです
渡辺裕紀子「an d ant e」-Yukiko Watanabe “an d ant e”(2008)
盤渉調調子-“Banshikicho Choshi”
小櫻秀樹「N.A.M.I II」-KOZAKURA,HIDEKI “N.A.M.I II”(2010)
休憩
湯浅譲二「原風景」-JOJI,YUASA “To the Genesis” for Sho (1988)
真鍋尚之「呼吸II」-MANABE,NAOYUKI “KOKYU II” (1998)
真鍋尚之「呼吸III」-MANABE,NAOYUKI “KOKYU III”(2003)
聴きに来てくれた日本人の萬谷さんが
ブログに書いて下さったのでそちらも読んで下さい。
http://ery.blog1.fc2.com/blog-entry-797.html
フルコースだなぁ。
一曲目からかなり盛り上がってました。
二曲目の時には演奏しながらそれまで考える暇もなかったのだけど
あ~やっとここまでたどり着いたんだと思ったら
感極まって涙が溢れてきましたが・・・
そしたら急に息が苦しくなり・・・
そんな余計な事を考えている場合じゃないと。。。
三曲目でもう大盛り上がり!!
休憩中にはみんなが押しかけ質問攻め
(休憩も何もないじゃん。楽しいから良いけど)
そして後半の二曲はしっとりと集中力で聴かせます
そして、最後で爆発
めちゃくちゃ気持ちよかったです。
ドイツでの第一歩をこの
Rostockの地で始められた事は
ずっと忘れない事でしょう。