2007/04/01

確か87年。
ベルリンドイツオペラでの「ニーベルングの指輪」の日本初演。
ヘスス・ロペス・コボス指揮。
ゲッツ・フリードリヒ演出。
神奈川県民ホールでの公演。
今でこそ日本でも上演されるリング。
高校生であった私はとにかく安い席を求めるべく
徹夜で並んだ。

当時一番安い席は7,000円か9,000円。
とにかく9,000か10,000円位の二番目に安い席を何とか4公演ゲットした。
県民ホール3階の後ろから2列目!!
徹夜で並ぶ覚悟だったのだが何か世話人のような人がいて
点呼にいればいいというシステムだった。

夜の点呼と朝一の点呼に行きチケットをとることができた。
当時高校生だから当然リング全曲のレコードなど買えない。
高校の図書館で借りた名曲解説全書が私の唯一のバイブル。
そこに載っている譜例をピアノで弾きながらイメージをふくらませる。

それまでに私が聴いたワーグナーは二期会の「ワルキューレ」のみ。
若杉弘指揮で・・・
勝部太のヴォータンだった。
なつかしい勝部太。。。
年末の第九といえば勝部太だった・・・。。。

このベルリンドイツオペラのリングとにかくキャストも演出もすごかった。
ふたつに分かれたトンネル・・・
ベルリンでは舞台の奥まで伸びる長いトンネル。
そのトンネルが一つだったのが日本の劇場は奥行きが無いため
ふたつに分かれていたのだ。
この演出が何とも素晴らしかった。

いやそれ以上に演奏もすごかった。

ルネ・コロ
ヒルデガルト・ベーレンス
ユリア・ヴァラディ
あれ?ヴォータンは・・・?

いやいや、そんな顔ぶれの中でも群を抜いてすごかったのが
マッティ・サルミネン!!!
ファフナー・フンディング・ファフナー・ハーゲンと確かフル出場だった
・・・ような・・・
これはもう圧倒的であった
とにかくもうものすごかった
他の歌手なぞ忘れてしまうほどの・・・

口では言い表せない。。。
あの光景を今でも思い出すことができる。
いやぁとにかくすごかった。

彼の歌を聴けるのは今やバイロイトでの
バレンボイム指揮のトリスタンぐらいだろうか?

でもあの「リング」日本初演
NHKでニュースになったくらい何だから映像とか記録していないのかな?
ほぼ同じキャストでニコラウス・レーンホフ演出サヴァリッシュの
リングは残っているのに。
あのベルリンドイツオペラのリングまたみたいなぁ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください