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2009/09/01
もうあれからひと月も経ってしまったが
忘れないうちに書いておかないと。。。
ヌオヴォ・ヴィルトゥオーゾ vol.5 音の綾
8月4日(火) すみだトリフォニー・小ホール
小櫻秀樹さんと鈴木純明さんの主宰で
宗像礼さんと山口 恭子さん
セバスティアン・ヴィンクラー

という計5名の作曲家が新作を発表し
カーリン・ヘルクヴィスト(Karin Hellqvist) (ヴァイオリン)
真鍋尚之(笙)
太田 真紀(ソプラノ)

の3名がそれぞれのソロを含む演奏を担当するという
とても意欲的な内容のコンサートでした。
小櫻秀樹さんはアメリカとスウェーデンで学び
この春までベルリンに住み
鈴木純明さんはパリに学び
宗像礼さんはスウェーデン在住の作曲家・指揮者
セバスティアン・ヴィンクラーはベルリン在住。
山口恭子さんはこの中でも最も若手の作曲家。
海外から来る作曲家と後は演奏家も海外なので
練習が始まるのはどうしても直前になってしまいました。

本番5日前。

普通ならすでに最終調整に入っているところなのだが、
ここから始まる。

他の二人の演奏家は、
普段当然のようにアンサンブルをしているのだろうが
私はごく限られた本番のある時しかアンサンブルの機会がない。
3週間くらいに3度くらいの割合で練習があれば修正していけるのだが、
最初の練習でできなかった事を翌日また練習だと
全くその時間が無い。
おまけに私は新作4曲。
自作のソロは完全に後回しの状態。
しかも、私は英語が話せない。。。

当日の曲目です

■ ヘルムート・ラッヘンマン《トッカティーナ》(1986) [ヴァイオリン]

■ ヘルマン・レッヒベルガー《クオテーションズ》(1977) [ソプラノ]

■ 真鍋 尚之《呼吸III 》(2003)[笙]

■ セバスティアン・ヴィンクラー《トーパー》
  ゲンナジイ・アイギの詩による(初演)[ソプラノ、ヴァイオリン、笙]

■ 小櫻 秀樹《チャグチャグ馬コI 》(初演)[ヴァイオリン]

■ 鈴木 純明《ミニアチュールIII 》(初演) [ソプラノ、笙]

■ 山口 恭子《マスク》(初演)[ヴァイオリン、笙]

■ 宗像 礼《ガルペンベリ鉱山》(初演)[ソプラノ、ヴァイオリン、笙]
旧東欧系の作曲家
セバスティアン・ヴィンクラーの作品は
やはりどこか東欧の香りのする作品。
小櫻さんの曲はリハーサルで聞かせてもらいましたが
なかなかヴァイオリンの奏法を駆使して面白い曲でした。
鈴木純明さんはフランスの香り漂う美しい牧歌的な作品。
山口さんは能が好きというだけあってどこか哲学的な
世界が広がっています。
そして、宗像さん。
これはもう完全に鉱山です!?

ポンプ・プレーヤはいるし・・・

あ!
いやいやソプラノの太田さんでした。

掘削したりエンストしたり・・・

楽譜見た瞬間にいろんな景色が見えた曲でした。
(勝手に作ってましたが)

写真があんまりないですが

リハーサルの一枚。
そして、打ち上げで美女たちに囲まれる
礼さんでした・・・。

あまりにも短い期間であったために
相手がどういう音楽をするのかとか
お互いにいろいろ話をしながら
作っていく事はできなかったのですが
少なくとも音を出している時って
相手の心の中がよく見えているのですよね。

そんな訳で、演奏家三人では
初めて会った人同士とは思えない
何ともいい雰囲気の中
充実した練習の日々を送る事ができました。

また、曲もそれぞれの個性が素晴らしく
プログラムも初演ばかりとは思えない
バラエティーに富んだいい一晩のプログラムだった
と思います。

全く同じプログラムでヨーロッパで演奏会しようと
働きかけているのですが・・・反応なく^^;;

ただ、ベルリンでワークショップをやらないか
と言う話は実現するかも~と。。。
いやいや、これは誰かから依頼されなくても
必ず行って実現させます。
という訳で、8月初めの演奏は
とても充実した中に終わりました。。。

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