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2009/11/18

昨日
というか
もう一昨日になってしまった
11月16日
サントリーホールにて
マリス・ヤンソンス指揮
バイエルン放送交響楽団
の演奏会に行ってきました。

曲は
ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲
ヴァイオリン;五嶋みどり
チャイコフスキー 交響曲第5番

この演奏会は本当に楽しみでした。

マリス・ヤンソンスと五嶋みどりという組み合わせは
本当に興味深いものがあります。
曲が何とかより
演奏者で選んだプログラムです。

20,000円もする席ですが
2階席の一番後ろ。

五嶋みどりさんは本当に体中で表現して
アツイのですが
やはり女性なのでしょうか
いくら暴れまくっても
激しさが前面に出るというよりかは
むしろ、繊細な表現の方が際だっているんですね。

とくに二楽章は絶品です。
息を飲む長いフレーズの集中力。
ピアニッシモにすればするほど
気力と集中力と体力が必要なのですが
これは本当に見事ですね。

それにしても、目を見張るのは
オーケストラの
ベートーヴェンの
音の響きの美しさです。
あ~これがベートーヴェンなんだなぁと。
特に私が凄いと思ったのはティンパニです。
弦楽器の空間に溶け込む音の美しさは
この世の物とも思えないのですが、
なんとあのティンパニのすばらしい事でしょう。
打楽器なんてたいてい本気になって叩くと
うるさくって全部をぶちこわしてしまうのですが、
このティンパニは足の先から全体重を載せて
全ての感情をバチ先に載せて
鼓面を叩いているのですが、
決して大きくもなく
オーケストラの音の中に突き刺さっていくのです。
これこそが私の求める
凝縮した音なのだなぁと・・・。

後半、ソリストがいなくなると
オーケストラは本当に一つの楽器のように鳴り響き出しました。
前半の倍くらいにふくれあがったオーケストラが
指揮者を中心として一つの生き物のようにうねっているのです。
一つの音を目指して吸い寄せられていくがごとくに。
この一つの点を求めて吸い寄せられていく光景
これこそオーケストラの
合奏する人たちの追い求める姿だと思う。

私も常にこういう中で演奏していたいなぁ・・・

五嶋みどりさんもだが
マリス・ヤンソンスも
そんな集中力を敢えて崩す時がある。

私はこういうのが合奏=アンサンブルすることのおもしろさだと思うのだが

おそらく打合せと全く違うことを
ところどころやっているのだ。

その瞬間に
オーケストラから

?????

???

????

と言う音が出てくる

わざと作ったsubit piano
みたいなのは打ち合わせてやってるなぁ
ってのはすぐにわかる。

でも、普通に一泊目にむかってドカンっと振るところで
指揮を辞めた日には・・・
ハッと
あの息を飲む瞬間がたまらないんですよね~
たぶん
きっと
そしてやられた・・・
と思ったオーケストラは
反撃にかかり・・・
それでも指揮者はそこを逆手にとって・・・。

いやぁ
いいですね。

私もいつもこういう境地で演奏したいです。

私も早く舞台に立ちたくなってワクワクしてきました。

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