昨日
というか
もう一昨日になってしまった
11月16日
サントリーホールにて
マリス・ヤンソンス指揮
バイエルン放送交響楽団
の演奏会に行ってきました。
曲は
ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲
ヴァイオリン;五嶋みどり
チャイコフスキー 交響曲第5番
この演奏会は本当に楽しみでした。
マリス・ヤンソンスと五嶋みどりという組み合わせは
本当に興味深いものがあります。
曲が何とかより
演奏者で選んだプログラムです。
20,000円もする席ですが
2階席の一番後ろ。
五嶋みどりさんは本当に体中で表現して
アツイのですが
やはり女性なのでしょうか
いくら暴れまくっても
激しさが前面に出るというよりかは
むしろ、繊細な表現の方が際だっているんですね。
とくに二楽章は絶品です。
息を飲む長いフレーズの集中力。
ピアニッシモにすればするほど
気力と集中力と体力が必要なのですが
これは本当に見事ですね。
それにしても、目を見張るのは
オーケストラの
ベートーヴェンの
音の響きの美しさです。
あ~これがベートーヴェンなんだなぁと。
特に私が凄いと思ったのはティンパニです。
弦楽器の空間に溶け込む音の美しさは
この世の物とも思えないのですが、
なんとあのティンパニのすばらしい事でしょう。
打楽器なんてたいてい本気になって叩くと
うるさくって全部をぶちこわしてしまうのですが、
このティンパニは足の先から全体重を載せて
全ての感情をバチ先に載せて
鼓面を叩いているのですが、
決して大きくもなく
オーケストラの音の中に突き刺さっていくのです。
これこそが私の求める
凝縮した音なのだなぁと・・・。
後半、ソリストがいなくなると
オーケストラは本当に一つの楽器のように鳴り響き出しました。
前半の倍くらいにふくれあがったオーケストラが
指揮者を中心として一つの生き物のようにうねっているのです。
一つの音を目指して吸い寄せられていくがごとくに。
この一つの点を求めて吸い寄せられていく光景
これこそオーケストラの
合奏する人たちの追い求める姿だと思う。
私も常にこういう中で演奏していたいなぁ・・・
五嶋みどりさんもだが
マリス・ヤンソンスも
そんな集中力を敢えて崩す時がある。
私はこういうのが合奏=アンサンブルすることのおもしろさだと思うのだが
おそらく打合せと全く違うことを
ところどころやっているのだ。
その瞬間に
オーケストラから
?????
???
????
と言う音が出てくる
わざと作ったsubit piano
みたいなのは打ち合わせてやってるなぁ
ってのはすぐにわかる。
でも、普通に一泊目にむかってドカンっと振るところで
指揮を辞めた日には・・・
ハッと
あの息を飲む瞬間がたまらないんですよね~
たぶん
きっと
そしてやられた・・・
と思ったオーケストラは
反撃にかかり・・・
それでも指揮者はそこを逆手にとって・・・。
いやぁ
いいですね。
私もいつもこういう境地で演奏したいです。
私も早く舞台に立ちたくなってワクワクしてきました。