2009/11/24

拝啓
ヘルベルト・ブロムシュテットさま
中1の9月から大学生までN響の定期公演に通い続けた
私としては、
たびたびあなたの指揮姿に接し
特に二つの演奏が印象に残っています。

サヴァリッシュやホルスト・シュタイン
オットマール・スウィートナーが
名を連ねたN響の指揮者陣で
私はあなたの切れ味鋭い
生き生きした指揮姿が大好きでした。

二つの演奏とは
ドヴォルザークの「スラブ舞曲集」と
オルフの「カルミナブラーナ」

ブルックナーの7番も素晴らしかったですが
特にこの二つは特筆するものでした。

スラブ舞曲の時は何故か指揮棒が無いと思ったら
1曲目の途中で折れてしまったのでしたね。

そして、カルミナブラーナは本当に凄い演奏でした。
私のN響の中で最高の二つのうちの一つです。

あなたがチェコ・フィルの指揮者になっていたなんて
全く知りもしませんでした。

サンフランシスコ響との「カルミナブラーナ」のCDは
買い求めましたが、あの時のN響との演奏とは比べものになりません。

先に述べたN響とのブルックナー。
あなたの指揮する7番はドレスデンとの盤が名盤として
誉れ高いですよね。(確か)
私はマタッチッチ;チェコ・フィルと
どちらにするかを悩みましたが
マタチッチ盤を選んだのです。
私の中で最高の一枚の一つです。

そんな中でN響との7盤を聴けた喜びはこの上なく。

そして、
チェコ・フィルとあなたでの
ブルックナーの8番。

これは是が非でも行かなければいけないと思いました。

これだけの演奏会に通っている私が
もしかして、初めてかも知れません。
ブルックナーの8番を生で聴くのは。

この曲はこんなにも難しい問題の多い曲だったのですね。

いや、
しかし、その問題を問題として感じさせてしまった
演奏をしてしまったあなたに問題があるのかも知れません。

ブロムシュテットの指揮は
以前と変わることなく
切れ味鋭く
オーケストラも
とても素晴らしい。

ただちょっと疲れ気味の私には
眠気を押さえるのに必死な80分でした。

チョコ・フィルのトランペットは好きですね。
先週聞いたバイエルンのくすんだ金管とはまた違った
くすんでいるのに輝かしい響き
これはブルックナーにはうってつけなのかなぁと。
そして今回もまたティンパニィの・・
独壇場でした??!

それにしても
比較してはいけないのかも知れませんが
一週間前のバイエルンの姿が目に焼き付いています。
2階の同じような席から見てましたから。

オーケストラというのは
一つにまとまった時には
一つの動物のように見えてくるのです
ヴァイオリン郡やチェロ郡が
一つの筋肉のように。

そして脳が指揮者であり
指揮棒の先端に向かって
100人もの音楽家が
まるで操り人形のように

そんな経験をしたのは
私の聴衆人生の中で二回だけです。

スヴェトラーノフ指揮のロシア国立交響楽団と
マリス・ヤンソンス指揮のバイエルン放送交響楽団です。

やはり聴く事から始めた私にとっては
こういう素晴らしい演奏を聴く事こそが
良い演奏をするための原動力です。

今日もブルックナーと
ブロムシュテットと
チェコ・フィルの
エネルギーをもらい
また明日
それ以上の演奏を
してやろうと
企む日々でありました。。。

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