2010/10/08
だいたいというもの

作曲家は

曲を書き終えてしまえば

あとは

演奏家がどう演奏してくれるか

他力本願なのである。

演奏家に対して
「ちがう」
とか
「もっとこう」
とか
言っていればいいのである。

って

たいていの場合は

「すみません」
とか
「こうならないですかね」
とか
自分で演奏出来ないから
お願いするしかないんですが。

そのうち偉くなったら↑↑のように
傲慢になってやる

しかし、演奏家は

楽譜をもらったその瞬間から

演奏会のその日まで苦しみが続く。

演奏する苦しみは

私にとっては

曲を書く苦しみに比べたら

小さいものだ

努力しさえすれば何とかなるのだから。

努力してどうにもならないものは

自分にはできないものとして

他人に託すしかない。

そう、
私は9月末にリサイタルのための作品を書き終え
28ページ、演奏時間40分以上の楽譜を20人分コピーし
10月最初の初合わせの日に渡した。

作曲家としての務めは
本来ここで終わったはずである。

しかし、私の目の前に待っていたのは
演奏家としての私であった。

土日8時間の合わせ

そして、できなかった部分を月曜の朝からさらう。
11時から21時まで。
いくら時間があっても足りないくらい難しい。

その合間というのだろうか?
昨日6日は25絃箏の演奏会であった。
私のこの夏書いた25絃四重奏の「舞曲」の初演の日。

ゲネプロを終え本番までの数時間喫茶店へむかう。
まだ書き終えていないリサイタルのモノオペラの前奏曲部分を書くため。

しかし、列に並んでいてふと思った。
普段、本番の前の空き時間は
演奏するための準備時間であるけれども
今日は「作曲家」なのである。

何故ここに並んでコーヒーを飲んで作曲に取り組む必要があるのか???

そうだ!
ここはビールを飲むしかない!!

という訳で、私の錦糸町での一次会は16時過ぎに始まったのでありました。

せめてもの間、
作曲家の特典を利用しておかないと。。。

ちょっと作曲家冥利に浸ってみました。

そして、曲もだいぶ進みました。

私の曲の演奏も
よくもあの難曲を弾きこなしてくれました。

ただ、私の曲は生まれたばかりで
これから育っていってもらわないといけません。

そんな、余韻に浸る間もなく

今日も朝からさらいます。

ついこないだ来たばかりの曲と

自分の曲と

前回のリサイタルで初演した曲と

まだ来ない曲と・・・

練習の苦しみは

短い方が良い時もあったりして。。。

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