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《3つの断章》~I. 前奏曲(初演)
今回、Duo Nanoのために書き下ろした作品は、同時に再演となる『SAW』と『ヴィシオ~』を繋ぎ合わせる前奏曲、間奏曲、そして後奏曲となっている。

《SAW》~笙独奏のための(2014)
2014年、真鍋尚之氏のために作曲、同年初演。その後、彼によってヨーロッパ各地をはじめ様々な機会で演奏されている。SAWという単語から喚起される様々なイメージを、音楽として置き換えたものが繋ぎ合わされた作品で、クラスター的な音響から対位法的な書法まで、笙の独奏作品としては限界の域に達する難曲となっている。

  2018.10 Yamaha Hall

ブログ 清水一徹《Saw》

《3つの断章》~II. 間奏曲(初演)
『SAW』と『ヴィシオ~』のブリッジとなる構成。

《ヴィシオ/生ける光の影》~箏独奏のための(2009)
日原史絵氏の委嘱により初演。彼女によって山梨、横浜、萩、パリ、ベルリンなど多くの地で演奏された。ヒルデガルト・フォン・ビンゲンの歌をモティーフとした、呪術的なイメージの作品。平田紀子氏による、新たな演奏に大きな期待を持っている。

《3つの断章》~III. 後奏曲(初演)
『ヴィシオ~』の最後の音をもとにした、いわば「拡大されたCoda」。簡素ゆえに、演奏者の技量が問われる。

  2016.1 Tokyo


《re;hearse》

  2018.4 Tokyo

新作その1:笙と箏、打楽器のための『re;hearse』より。

一見シンプルな箇所も、曲を通してみると実はかなり過酷な要求がされております。

笙:真鍋尚之
箏:平田紀子
打楽器:會田瑞樹

Duo Nano with 會田瑞樹という初のコラボレーション、予想外の化学反応に乞うご期待!


清水一徹(1976-)

1976年横浜生まれ。1998年日本現代音楽協会作曲新人賞、1999年日本音楽コンクール作曲部門、2001年JFC作曲賞、2005 年武生作曲賞入選。2002 年ルクセンブルグ国際作曲賞第1位入賞。作曲を三界正実および藤井喬梓、久木山直の三氏に師事。作品は国内外で演奏されている。2017 年12 月、會田瑞樹アルバム『五線紙上の恋人』(音楽之友社『月刊レコード芸術』2018年1月号準特選盤)に、ヴィブラフォンのための《カメラ・オブスクラ》が収録。2018年4月の個展演奏会は、web批評誌『メルキュール・デザール』にて高い評価を受ける。

東京藝術大学演奏藝術センター教育研究助手、くらしき作陽大学アートマネジメント専修非常勤講師を歴任し、現在はフリーランスで活動。日本作曲家協議会会員。