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2017/01/07

笙の教則本というのを作ってみました。
まだ試作段階で上下巻の上の部分だけですが。

普段、笙を教えたり、教わったりしているけど
 
元来は雅楽は口伝で
楽譜を用いず
最初は唱歌という楽器を演奏するための歌を
何年も習い
そしてそれが出来るようになったら
初めて楽器をえんそうし・・・
 
そういう代々受け継がれてきたことは
いまでもとても大切なことだと思うのです。
 
ただし
いつでも教えてくれる先生が側にいる場合は。
 
 
そうでない場合は
 
貴重なお稽古の時間を
指の順番とか
どの指がどうとか
そういう自分で覚えられることは
自分で予習してきて
もっと大事な部分を
先生から習う時間に
充てれればいいのに
 
月に1回とか
年に1回とか
 
そういうお稽古を
紙に書いてあれば理解できる事に
時間を割くのはもったいないのではないか
 
と常々思っていた。
 
しかし、雅楽には
西洋楽器にあるような
教本やメソードがない。
 
しかし、
普段教えていることを
言葉に書き表し
効率よくまた解りやすくまとめると
いうのはとても難しい作業である。
 
雅楽には西洋音楽のような
練習曲、音階を練習したり
音型を練習したり、ある音域の練習をしたり
そういうものはなく
ただ、曲を練習するだけである。
 
それを破ることもなく
いろいろな曲を演奏していきながら
全ての合竹、手移(てうつり;和音の連結)を
網羅できるように曲目を構成した。
 
 
笙は十七本の竹管があり、
(そのうち二本は使われない)
六本の指を使って
十一種類の和音(合竹ーあいたけ)
を演奏します。
 
そんなに沢山の竹を押さえて
と考えるのですが覚え方によっては
それほど難しいものでもないのです。
 
それを効率よくどう覚えていくか
図などを駆使しつつ解説しています。   
 
 
実際演奏する時には
六本の指で押さえていますが
そのうち二本はいつも同じ場所で
残りの左右二本ずつの指のいずれかが移動する事により
和音を連結しています。
これらの指の動きも解りやすい表を考案しました。
 
 
複雑なところは
合竹の図と
手移の表を組み合わせて
 
 
 
この上巻を練習すると
平調の代表的な曲
「越殿楽」「五常楽急」「鶏徳」「皇じょう急」「陪臚」「三臺塩急」
の演奏方法が分かるようになります。
 
 
全58ページ
 
なかなかの大作なんだけど
 
いくらで売ろうかなぁ
 
2,500円位が妥当なところかと思うけど。
印刷コストがけっこう高いのです。
 
皆さん買ってくれるようでしたら
たくさん印刷してコスト削減になるのですが

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