2009/08/28
今日はサントリーホールへ
中国笙のWu Weiの演奏を聴きに行きます。

サントリー音楽財団創設40周年記念 サマーフェスティバル2009 MUSIC TODAY 21
サントリーホール国際作曲委嘱シリーズNo.33(監修:湯浅譲二)
テーマ作曲家「ウンスク・チン」<管弦楽>
http://www.suntory.co.jp/suntoryhall/perform/list0908.html#P28M1

当日券もあるようです!
やばい・・・出かけなければ@@;
つづく・・・
という訳で・・・!?
つづきです・・・。

ドイツに住む友人から一本のメールが来たのは
3月か4月頃だったでしょうか?

ドイツに住む中国の笙奏者が
8月に日本に来るという。
その際に日本の笙の工房を訪れたいので
紹介して貰えないかと。
日本の楽器はとても素晴らしいので
自分の楽器の問題を少しでも解決し
より良くしたいと。。。

最初は紹介してくれた彼女も一緒に
行くという話だったのですが
彼女は他の仕事が入り・・・

私と彼と二人で行く事になりました。
東京から愛知まで・・・
車で・・・。

私にとっての一番の問題は
”ことば”
語学、大の苦手だった私は
英語の成績はうなぎ下がり??!!

せめて、ドイツオペラと
ドイツリートが好きなので
ドイツ語ならと、大学時代
かなり履修しましたが・・・。
ちっともしゃべれるようにならず。

しかし、一念発起して
今年初めからドイツ語を
パソコンソフトで始め・・・。

そんなことで、
Wu Weiとはドイツ語でメールのやりとりをする事にしました。

最初、中国笙???と
ちょっとバカにしていたのでしたが、
(たぶんこのサントリーホールの演奏会を聴きに行った
人たちも似たような感じだったのではないでしょうか?)

彼の楽器に対する思いや
そして、何より
日本の笙に対する敬意
(いやいや知らないとはいえ
中国笙をバカにしてごめんなさい
という感じです)

いろいろとやりとりしているうちに
まずリードを演奏会の前に
ひとつ試しに作って貰える事はできないかと
言ってきました。

そして、一枚、注文し
送ると、彼はとても気に入り
全部のリードを取り替えたいくらいだ
素晴らしいと言ってきました。
そして、今回のコンサートのために
まず8枚作ってくれないかと
打診してきました。

それにしても
会った事もない人と
愛知まで同行し、
職人さんの所まで連れて行き、
職人さんに無理を言い・・・。
最初は疑心暗鬼だったのですが、
彼の熱心さと真摯さと誠意とで
私は少しずつ変わっていきました。

そして何より私の心を大きく動かしたのは
これです↓

どうせ中国の笙なんて
チャラチャラ吹くだけだろう
なんて思っていましたが・・・。

この演奏には驚愕でした。
私が十数年、メソードも何もない中で
独学で開拓してきたテクニックや奏法を
当たり前のように、しかも高度な技術で
・・・いや・・・
ここまでは中国笙なら当たり前なのかも知れない。
しかし、そこにどんな偉大な演奏家にも引けをとらない
素晴らしい音楽性を見いだす事ができた。
私の目指す音楽の
一歩も二歩も先を歩いている
音楽家がここにいたのだと、
私は彼の為に出来る事を
何でもしようと思った。
そして、無理を言って1週間で
リード8枚を作ってもらった。
そして・・・
彼の来日する3日前にうちにリードが届き
調律して彼の元へ届けるはずだった。
そのことを伝えると
彼は
「Du bist ein Engel!」

と言ってきた。

そして、彼の師が言ったという。
「素晴らしい音楽家は、素晴らしい人間である」
と。
しかし・・・
いくら待ってもリードは届かない。
19日に発送したと言うが
22日になっても。
郵便局に問い合わせ
日本郵便にも問い合わせ・・・
しかし出てこない。

日本で郵便が届かない事なんて
まずあり得ないのに・・・。
私はこのことを彼に伝えた。
演奏会に使うリードが届かないなんて・・・
演奏家である私はこの状況がよくわかる。
23日に私の楽器を持って行くので、
もし使えるようなら私のリードを
使ってもよい。と。

普通は絶対にそんな事しないのですけど。

そこまで責任感じる事もないのだが
もうこうなったら徹底的に出来る事を
してあげようと。

すると、今度は
「兄弟でもない限り、そんな事はしない
mein Bruder!」
と・・・
かくして、我々は兄弟となった!?

そして、彼のホテルの部屋を尋ねると
たくさんのお土産が出てきた。

オランダで買ったおみやげに

奥様からの贈り物

音楽が好きだからモーツアルトのチョコ

そしてお酒が好きだから
ウィスキー。

こんなにもたくさん。。。

それにしてもメールでは
何とか意思疎通できていたものの
なんと話せない事か・・・。

ちょっと自信を失いました。
だって、芸術論みたいな話するんだもん。。。

でも、漢字と辞書とを駆使し!?
何とか伝わったようで。。。

そして、それぞれの楽器を演奏したり
二人で即興演奏したり。

音を出すと、やはり相手が何を考えているか
って一番解りますね。
つづく・・・。

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