2010/12/07
今回、演劇との共演で
特に試したかったのは
台詞と音楽との高度なアンサンブルである。
1音節に1音という日本語は
西洋風な歌に言葉を当てはめると
何ともぎこちなくなるが
能や僧侶の読経などにみる
決まった周期のないリズムにこそ
ぴったりと適合する。

とまぁ・・・自分で書いてみてもなんのことだか
良く意味が分からないけど。。。

台本の中に
「神」という言葉は聞き取れるが
ほかの言葉は聞き取れない

という一節がある。

大勢でそれぞれがいろいろなことを
よってたかって言っているので
聖徳太子でも何言っているのか分からないのだが
その中で「神」という言葉だけが
聞こえてくる。

これをどのように作曲上処理するか
かなりの時間悩んだ。

結果、作家に18文字の「神」を含む文章を
3っつ作ってもらうようお願いした。
それをリズムで読ませある一定の拍に来たときに
「神」という言葉が同時に響く計算である。

16分の18拍子

というと・・・

4分の4拍子は
16分の16拍子で
18拍子だとふたつ余る・・・

という計算はしない。
3+4+3+3+5=18
3+4+5+4+2=18
2+3+2+3+4+4=18
3+4+3+4+4=18

とまぁ
なんだか難しそうなのだけれども
実際にやってみるとそんなに難しくないのだ。
これを4分の4拍子なんかでやると
言葉のアクセントと音楽のアクセントが
全く別のところにありほぼ演奏不可能である。

日本語の変拍子感というのは
この辺りから来るのかと
常々思っている。
定期的な周期のリズムよりも
時々ひとつ足りなかったり
あまったり、
むしろ私はそういう方に自然さを感じる。

これらを含め様々な仕掛けで
演劇と言葉の融合を試みた。

めっちゃくちゃ難しかったですけど

私が・・・

という訳で
45分のこのモノオペラのクライマックスの部分をお聞き下さい。

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