2025/02/14

公益財団法人日本文化藝術財団第16回「創造する伝統賞」を
Naoyuki MANABE GAGAKU Ensembleで受賞しました。

「創造する伝統賞」
16年前にこれができた時に私のために創設されたのかと思って応募した。
どこを読んでも私の活動の目指すところと一致し過ぎていて。
しかしいくら書類を揃えて文章を書いて提出しても落選の知らせしか届かなかった。
 

昨年も退吹や木霊吹を完成させて、
さらに退舞まで作り上げて
満を辞して昨年度も応募したが結果は同じだった。

もうこの賞は貰えないのかなと諦めていたが、
2023年の豊洲でのNMGEの演奏会があまりにすばらしかったので、
ほとんど同じ内容で団体で応募したところ受賞したのです
(個人で受賞すれば賞金独り占めできたのに)

イチローが4000本ヒットを打つ裏には
8000回の悔しい思いをしたと言っていたが
コンクールにしても
助成金の申請にしても
賞をもらった何倍も落選して
途方に暮れ辛い思いをしてきた
作曲のコンクールなんて
何ヶ月も掛かって作った曲が
落選で紙切れになって
また翌年作ってもまた落選
何年もそんなことを繰り返して
時々評価される事もあればそうでない時の方が多い
でも意地で演奏にこぎつけたり
賞を取って明るい未来が拓けると思ったら
そんな事は決してなくって
むしろ賞金を使って演奏会やっても
赤字が加算するばかり

 

でもまぁ世の中嘆いて生きてきたけど
作曲にしても演奏にしても
欲しい賞は殆どもらえたし
(文化庁芸術祭はなくなっちゃったし
朝日現代音楽賞とかはもう競楽とか受ける気もないし)
現代音楽でも邦楽でも、作曲も演奏も賞もらえて
読売新聞では4氏が選ぶ年間クラシックベスト5にも選ばれ
笹崎さんの今年の日本人作曲家の初演ベスト5曲も選ばれ
CDもレコード芸術準特選版に選ばれたし
作曲家としてもたくさん曲を作って
笙の作品はこれだけあれば今考えられる物全部書いたし
高校生の頃夢だった
オーケストラも書いたし
合唱もオペラも作った
器楽作品もたくさんあるし
自分の楽団も作ったし
音楽始めた頃は作曲家か指揮者になりたかったけど
指揮もして良い演奏して
武満や一柳のアンサンブルの演奏もした
やりたい事はたくさんやってきたし
子供もふたりともよく育ったし
思えば良い人生だったなぁ
きっと私が死んだ後に
みんなあいつはいいヤツだったとかいうんだ
できれば生きているうちにもうちょっと評価してほしいけど
もうちょっと仕事したいけど
うん、まぁいい人生だった
 
 
2月13日に授賞式がありました。
 
個人で受賞すれば賞金独り占めできたものの、
みんなで喜びを分かち合えた事は
この数年間のコロナからの苦しい時期を皆で作り上げられた労が報われたようで、
何にも変えられない喜びとなりました。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
15分の中で解説し演奏もしないといけないので説明しきれませんでしたが
「伝統」とその対極にある「前衛」
空間を用いて演出することによって
伝統も前衛も境目がなくなり、同じ次元での演奏が可能になったというような
話をしました。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
10分ほどの短い演奏でしたがNMGEの魅力を充分伝える事ができたようで
初めて聞いた方からも多く声を掛けていただきました。
まだまだ発展途上ではありますがこの仲間と一緒に音楽を作り上げ、
それが評価される喜びを感じる事のできる1日でした。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
千年後に我々NMGEの作り出した演奏様式が
伝統となって生き続ける事を願っています

 

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