2017/09/22

雅楽を始めて間もなく
芸大の雅楽専攻に入学したが

当然のことながら私は
雅楽の会の中では
いくら演奏が他の人より上手くても
沢山の曲を覚えていても
先生から評価されていても
新入り以外の何者でもなかった

大学では何時間も練習し
家でも
そして雅楽会へは週の大半通い
当然周りにはそれほど一生懸命雅楽を習う人もおらず

ある時
延という
雅楽の中では大きい曲
そして管絃という演奏スタイルでは
滅多に演奏されない曲を合奏するので
私は猛練習し
先生に習い
お稽古でも必死に取り組み

合奏した

私はそれまでに習った事と
練習してきた事を
精一杯だして合奏をしたが
私は勝手に1人で吹いているだけだった

誰ひとりとして
私の能力に合う人がいなかった

と言う考えと

誰も私の能力を認めていなかった

と言うのと

そもそも
おかしな吹き方をしていた

と言うのと

今となってはそんな事は良く分からないが

少なくとも
その頃から
誰もが私の演奏や
活動には一目置いていた(かも知れない)

私と一緒に演奏する人は
誰ひとりとしていなかった。

それは
たぶん
新入りの若造で

それが本当の理解を得る為には
ひとつひとつの演奏の積み重ねが必要だからだ

それを分からずに
そのような演奏をしたのは
若気のいたりと。。。
今思えば笑って言えるけれども
その当時は
これだけの努力をして
ちゃんとした演奏をしているのに
認めてもらえない苦しさは
ことばに言い表しようがない。

そんな私も
10年以上は悩み続けたが
それを過ぎた辺りから
少しずつ周りが私を認めてきてくれたように思う

雅楽を始めてから25年
やっと新人から
今は中堅というか

ある程度は一目置かれている存在なのだろうけど

他人の信頼を得て
評価されて
ひとつずつ
前進したり後退したり
団体での活動というのは
(いや、人間として生きていくという事かな)
実力だけでは生きていけない
ある意味理不尽な世界であるけれど

慣れないけれど
しかも私の生き方からすると合わない事が多すぎるけれども
やっと色々とやり易くはなってきたのかなぁ

時間っていうのは
頑張っても乗り越えられないしなぁ

地道にこつこつ

いつか世の中もかわっていく

というか自分が変わって行くのかな

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